30代おじさんJICA海外協力隊でタイ生活

30代後半から海外転職を考え辿りついたJICA海外協力隊。海外ボランティアとしてのタイの2年間の記録。

タイの正月って!?一年タイ生活をしてみて・・・

海外で迎える初の正月

これまで毎年、正月と言えば実家でおせち料理、お雑煮、手巻き寿司・・・と、実に日本らしい正月を過ごしてきた。

 

今年は海外で迎える初めての正月だった。

タイの正月はどんなものかというと、日本のように盛大なお正月モードではなかった。

タイには3回の正月がある。

中国の旧正月を祝う文化もあり、ソンクラーンというタイ最大の正月もある。

 

なので、日本で言う正月のような、新年を迎えましたよー!レベルで特に盛り上がりもなかったように感じる。

 

一応、元旦は休みだが2日からは通常出勤みたいだし(今年に限っては1日が日曜日であったために、2日も振替休日となったが)。

 

そんな正月だが、自分は居住する県内にあるサムイ島というところで隊員達と過ごした。

 

サムイ島と言えば、有名な観光名所でありたくさんの外国人が訪れるところである。

 

訪れた年末年始も、タイ人より欧米の外国人の方が多いと感じるほどだった。

そんな島の正月は、かなり海外観光客向けにあると感じた。

 

目の前、直ビーチのレストランで食事をし、生バンドの演奏を聴きながら、海に向かって打ちあがる花火を観て新年を迎える。

 

まさしく欧米ノリの周りにいる人も含めて、その光景を見ると、もうここはどこの国だかわからないくらいだった。

 

この正月はおせちではなかったが、海外協力隊として約1年を過ごしてきたご褒美だと思うくらい、おいしいし、きれいだし、楽しいしという日本とはまた違った正月を過ごせた。

2022年海外協力隊活動振り返る

2022年2月にタイに来てから約1年が経過した。

 

振り返れば早かったと感じる。

 

特に何かを成し遂げた感はないのだが、自分の人生の中で1年間を海外で過ごすなんてなかったので、貴重な機会だと思うし、それだけでも達成感はある。

 

日本語を話す人などいない環境で試行錯誤しながら、自分の思いを伝えることもままならないままの生活。

この国になにかを残そうとか言う前に、この国での健康に生活していこうが先に来るような環境。

 

そこから、ようやく自分の経験が地域の人々の役に立てるのはどんなことか考えられるようになり、徐々にタイ語でのコミュニケーションを取れるようになった。

 

日本にいた時は、この国に何か形として成果を残そう!なんて大きな目標を胸に来たけれど、結局、自分を関わりを持った一人でも多くの人が笑顔になれればそれでいいのではないかと、ただそれだけの目標に軌道修正した。

 

この軌道修正は、自分の目標に負けたわけではなくて、その考えにたどり着いた成長なのだと考える。

 

また、「成果」は人と比べるべきではない!と、この海外協力隊生活でよくよく思う。

周りを見ればうらやましいし、自分は何もできていないと思うし、いる意味なんてないと思うし。

 

隊員同士で旅をした今回の年末年始でそういったことを語り合うのも、また、見つめ直すいい機会だった。

「ボランティア一人が何かを変えられることなんてほんのちっぽけなことかもしれないが、関わった一人の人生に少しでもきっかけを与えられたら、それで自分が派遣された意味があるのではないか」

 

初日の出を見ながら隊員の言葉に胸を強く打たれた。

 

この一年、この国を変えるなんて大きなことは言わない。

 

一人でも関わったタイ人が笑顔になれたらな、それだけでいいと思う。